消費増税に備える! 柳澤美由紀の”生活防衛術” (10) 『家計BS(バランスシート)』を作って、”戦略的”に生活を見直す
家計管理といえば、「家計簿」をつければよいと考えがち。
でも、クレジットカードの利用や株式や投資信託への投資、住宅ローンや教育ローンを組む場合、現金収支を基本としている単式簿記の家計簿で実態をつかむのは難しいのが現状です。
こんなときに役に立つのが、複式簿記を活用した「バランスシート(BS、貸借対照表)」と「損益計算書」(PL)。
本来は企業の財政状況やその年の経営成績を明らかにするためのツールですが、家計に応用して使うと、大きな買い物をするときや借り入れをするとき、投資体力を測るときなどに役に立ちます。
バランスシートと損益計算書は、企業が作成を義務付けられている財務諸表の1つです。
期末時点の資産・負債・資本の額はどうなっているのか(バランスシート)、1年間でどれだけ儲けたか、損したか(損益計算書)を把握し、株主や融資先などの利害関係者に報告するために作成する報告書なのです。
2つの財務諸表を照らし合わせることで、経営効率や支払能力などを確認することができるようになっています。
<図表1>をご覧ください。
家計向きにアレンジしたバランスシート(家計バランスシート)は左側に資産(1~4)