2012年9月14日 12:19
奥様はコマガール (62) 夫婦間の羞恥心とストリッパーの本音
ということもあるとは、さすがに予想できなかった。
これもまた結婚の真理ということか。
話を展開すると、ここでの嫌悪感のメインターゲットは、おそらく「完成途中」というものにあるのだろう。
過去を振り返ると、僕は子供のころから何事も「途中」を見られることに不快感を覚える人間だった。
たとえばプラモデルを作っている「途中」、絵を描いている「途中」、作文を書いている「途中」。
完成したものを他人に見せるのは大歓迎で、むしろ積極的に見せたがるところがあったのだが、その「途中」を見られるのはどうにもケツの座りが悪い。
だから、いまだに身支度の「途中」を見られるのが嫌なわけだ。
そんなことを考えていると、以前ある取材で出会ったストリッパー女史の話をふと思い出した。
彼女はキャリア約10年を誇るベテランストリッパーであり、「他人に裸を見せることに抵抗感はすっかりなくなった」と話す独特の女性であった。
しかし、そんな彼女であっても衣装を脱ぐ「途中」を不意に、つまりステージ上ではなく楽屋などで見られるのは、それがたとえ女性であっても不快なのだという。
全裸で楽屋回りなどのバックステージをウロウロ歩き回り、それを男性スタッフに見られるのは平気であることを考えると、ステージ上かそうでないかはあまり関係ないのだろう。