イタリア料理のお店なのに名前が“タベルナ”!?シェフにこだわりを聞いてきた
つまり、白いご飯とみそ汁で育った私が作った味を、イタリア料理です、といって出したところでうそになる。
そんなうそはお客さんには見透かされてしまうんだということがわかってきたのです。
そこから変わってきましたね。
私たちはイタリア料理を作るのではない、イタリアを伝えるのが仕事だ。
そう考えれば、うそにならず料理に向き合えます。
本場の味を伝えるシンプルな料理を、本場の作り方で、手を抜かずしっかり作り、おいしく食べていただきたい。
そんなオーナーの考え方がやっと理解できるようになりました。
今では、イタリア料理を作っている、と考えている従業員は一人もいません。
ようやく自分でも納得して、後輩たちにも同じ考え方を伝えられるようになりました。
――創業以来のリピーターも多いそうですね。
シンプルな料理ほど難しいと思うのですが、お客さまを納得させる味を守り続けるために、こだわっていることはありますか。
常に、イタリアの”今“を伝えたいと思っています。
そのために、必ず毎年、私を含め従業員もできるだけ現地へ行って、今のイタリアを感じてくるようにしています。
創業当時には全員で1週間イタリアに行ってきました。