豊島逸夫の「ゴールド」事始めガイド(1)--今後の金価格はどうなる?
と呼ばれています。
そしていま、さらにこの9月に3回目を実施しましたが、この際FRBは「米国の経済がよくなるまで、量的緩和を無限大にやります」と宣言したのです。
それで私は、「QE∞(無限大)」と呼んでいるのです。
そして、この間の金価格推移も一緒に見てください。
マネタリーベースとほぼ連動する形で上昇しているのがわかります。
ただここで最大のポイントは、この間に金の生産量は10%足らずしか増えていない。
生産量はちっとも増えていないのに、市中にばらまかれた米ドルがこれだけ増えてしまっている。
その結果、金の価格はどうなってしまったのか。
上がるしかないわけです。
これが、金価格が上がった最大の理由といっていいでしょう。
ただし、ここで私が言いたいのは、何も金の価格が上がっているのではないということ。
要は生産量は全然増えないのに、市中に出回っている米ドルのお札ばかり増えたら、金1gを買うのにいったい何ドル支払わなければいけないか、ということになるわけです。一言で言って、金の価格が上がっているのではなく、ドルの価値が薄まっているんだよ、希薄化しているんだよ、ということです。