例えば、米国のエネルギー自給率の上昇は、エネルギー輸入の減少を通じて貿易赤字の改善に、また、中東へのエネルギー依存度の低下に伴ない、国防費の抑制を通じて財政赤字の改善につながる可能性があります。
いわゆる『双子の赤字』の削減が進展することは、米国の信認の改善につながるとみられます。
また、エネルギー価格の低下やそれに関連するコストの低下は、米企業による投資や生産の拡大、雇用の増加などにつながるとみられていることに加え、家計においても負担の軽減要因となり、米国のGDPの約7割を占める個人消費の拡大が見込まれます。
つまり、非在来型エネルギーは、米国経済にとって中期的に重要な意味を持つといえそうです。
エネルギー見通しが長期にわたるものであること、そして、価格が低下する中、増産を進めていかなくてはならないこと、また、環境汚染防止の観点から採掘に関する規制が強化される可能性があることなど、不透明な点も残されていることには注意が必要ですが、非在来型エネルギーの可能性に今後も注目が集まります。(※上記は過去のものおよび予想であり、将来を約束するものではありません。
)(2012年11月13日 日興アセットマネジメント作成)