熊本県にそびえる三大名城の熊本城で、江戸時代の武士のごちそうを満喫!
酒をかつお節や梅干しと煮詰めた「煎酒(いりざけ)」や、裏ごしした梅肉に砂糖を混ぜた「梅醤(うめびしお)」をつけて食べるのだ。
江戸時代初期、しょうゆはまだ一般に普及してなかったのだ。
しょうゆより先に砂糖があったのは意外だが、オランダと交易が盛んだった長崎から砂糖が熊本まで流通していたようだ。
左下のわんものは「タイのくずたたき」と「青まめとうふ」。
「タイのくずたたき」はタイの白身をくず粉で固めたもので、しっとりした味わい。
「青まめとうふ」は江戸時代の料理書「豆腐百珍」に掲載されていた料理である。
そして、黒っぽいわかめのように見えるのは熊本市の伝統野菜「水前寺菜」。
その右斜め下の茶わん蒸しのようなおわんは「卵ふわふわ」。
溶き卵にダシを加えたもので、ふんわりした食感。
江戸時代の料理書にはよく出てきた料理らしい。
右下の汁物は「くしいと そそろ麩」。
「くしいと」とは、ポルトガルから伝来した「コジイド(ゆでた肉)」に由来するやわらかい鶏肉が入った汁もの。
江戸時代、肉は御法度と思っていたが、特別なごちそうの時は鶏を食べていたらしい。
ところでこの時代には、すでにデザートもあった。