【コブスくんのドキドキ企業訪問】エンターテインメントの現場! 映像翻訳の裏側に潜入
講師は本作品の翻訳も担当されている峯間貴子先生。アカデミー作品賞映画『恋に落ちたシェイクスピア』の翻訳もされた現役の翻訳家です。
台本を手に声優さんがしゃべり始めたとたん、空気が一変。
さすがプロ。ものすごい臨場感です。
一通り終わると、声優さんから、「ここは読みにくい」、「ここの尺はちょっと長い」と反省会。
声優さんからのコメントで多かったのが「尺の長さ」に対する指摘。
尺が長すぎてもダメ、短すぎてもダメ。
映像とうまくリンクするセリフを考えなくてはいけません。実際の収録現場で尺が合わない場合、翻訳家がその場でセリフを調整する、という作業も発生するとのこと。
また、しゃべりづらい単語に対する指摘もありました。例えば「上司との顔合わせ」は発音しづらいので、「上司とのミーティング」にしたほうがいい、など、しゃべる吹替ならではの意見が飛び交っていました。
■吹替翻訳の肝は、セリフの「尺」と「言葉選び」。
ひとくちに翻訳といっても、字幕と吹替ではルールが違うもの。字幕の場合は、セリフ1秒に対して字幕は4文字。人物が3秒間しゃべっていれば、字幕はだいたい12文字にまとめます。
一方、吹替の場合は1秒に対する文字数は決まっておらず、その代わりに原音の長さにぴったり合ったセリフを考えなくてはいけません。