【コブスくんのドキドキ企業訪問】エンターテインメントの現場! 映像翻訳の裏側に潜入
そのセンスを磨くために、個人的にできることなどはありますか?
「自分が好きなドラマや、好きな翻訳者のドラマを見ることは、やはり勉強になります。気に入ったセリフをノートにメモしておいて、考える時の参考にしてみるとか。一人で考え続けると行き詰まってしまいますが、新しい風を頭に吹き込むことで、いい表現が浮かんだりします」
――コメディ作品で笑わせるセリフを考えるにはどうしたら?
「もうひたすら考えるしかないですね(笑)。原文にある笑いのツボを理解し、それを日本人でも笑えるような表現に置き換えていく。ひとりよがりにならないように、誰かに聞いてもらっておもしろいかどうか判断してもらうこともありますね。家族でもいいし、翻訳学校のクラスメイトでも」
――映像翻訳家の方は、それぞれ専門をもっているのですか?
「得意分野はあると思いますが、専門は特にないですね。そこは、ミステリーや法律など、専門がはっきりした出版翻訳や実務翻訳と違いますね」
――海外の映像作品を観る機会が増えていますが、映像翻訳家の需要は増えてきているのでしょうか?
「多チャンネル化やネット配信など、媒体自体が増えているので、吹替も字幕も、翻訳家の需要は増えていると思います。