そのころは10万円以上もするロボットキットが年間10万台以上は売れていたんじゃないでしょうか。
――スゴイですね。今、大会が落ち着いているというのはなぜなんでしょうか?
大和代表取締役ひとつはユーザーの深化だと思います。技術を高めたい人はどんどんそれを突きつめていきますし、初めて参加する人が普通のキットで入って来ても予選突破できないような状況になってしまいました。で、初心者に優しくしようとすると、技術を突きつめている人は満足できない。また、どちらも満足するような大会にしようとすると、レギュレーション(大会ルール)を設定するのがとても難しくなる、と。こういうことが起こってるんですね。
――なるほど。
ではホビーとしてのロボットの世界は初心者が入りにくいんでしょうか?
大和代表取締役誤解しないでほしいんですが、ホビーとしてのロボット工作は一般に浸透していっていると思います。事実、『ロボカップ』*ジュニアの部などは回を追うごとに参加人数が増えています。なので将来のロボット業界を担う人達は広がってきてるんです。――では単純にロボット大会などを目的とした時代が過ぎたということでしょうか。
大和代表取締役そういう見方もできるでしょうね。