最近では「都市伝説」という言葉も随分ポピュラーになりました。また、インターネットの発達によってその流布するスピードも高速になっています。でも、みなさんは都市伝説が学者の研究対象になり、そこから1つの「ジャンル」として一般に認知されるようになったのを知っていますか?
■消えるヒッチハイカー
最も初期に都市伝説についてまとめられた研究書はアメリカの民俗学者ジャン・ハロルド・ブルンヴァンによる『消えるヒッチハイカー』が有名です。都市伝説という言葉を最初に使ったのは、フランスのエドガール・モランという学者ですが、ブルンヴァンは「都市伝説の宝庫」であるアメリカの面白い話を採集し、解説を加えてこの本にまとめました。ブルンヴァンの著作によって「都市伝説」という言葉が広く知られるようになっていったと言ってもいいのです。
タイトルにもなっている「消えるヒッチハイカー」はこんな話です。
ある男性が深夜クルマを走らせていました。すると国道脇の非常に寂しい場所で女性がヒッチハイクをしています。
男性はいぶかりながらも女性をクルマに乗せて家まで送ってやることにしました。家に着くと、後部座席に座った女性の姿がありません。