くらし情報『【エンタメCOBS】気温が45℃になったら人間って生きられるの? -もしも科学シリーズ(39)』

2013年2月3日 12:20

【エンタメCOBS】気温が45℃になったら人間って生きられるの? -もしも科学シリーズ(39)

これに加え、吐く息(呼気)や皮膚から放出される水分も放熱に役立っている。

気づかないうちに蒸発するので不感蒸泄(じょうせつ)と呼ばれ、標準的な成人は皮膚から600ml(ミリ・リットル)、呼気から300ml、合わせて1リットルほどの水分が知らぬ間に1日で放出され、体温調節をおこなっているのだ。

体温は腋(わき)や口で測るのが定番だが、生死の局面では直腸など中枢(ちゅうすう)体温が決め手となる。中枢体温は外側に熱を逃がすので、肌の温度は中枢体温よりも低くなければコントロールできない。気温32℃以下なら無風状態でも問題ないが、これを超えたり運動で体温が上がると、気化熱で肌温度を下げるために汗が出る。

水1g(グラム)が蒸発すると約0.58kcal(キロ・カロリー)を放熱できるので、人間の比熱=約0.83に当てはめると、体重60kgの人間の体温1℃は60×0.83÷0.58=約85.9gの汗で下げられる。

もしも気温が上がり続けたらどうなるか?中枢体温は35.5~37.5℃なら正常、病気や激しい運動による一時的な発熱でも40℃程度は問題ないが、41℃を超えると生命の危険が始まる。41~44℃になると暑熱障害が起き、血流を増やそうとする末梢血管が拡張による熱失神、電解質や塩分不足から起きる熱けいれん、激しい渇きや脱力感を感じる熱疲弊(ひへい)

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