自信とキレイをくれる、私だけのジュエリーをつくる人
美術館愛好家であることと、大学で専攻していた教育学がここにきて結びつく。
「面接でジュエリーデザイナーをしていると話すと、ジュエリーを展示する部門があるから、お客様をアテンドできるくらい勉強して、と言ってもらえました。現地でいろいろなジュエリーを見て、学んで、お客様に説明してきた経験は今に活きています」
■苦しいけど、楽しすぎるからやめられない
制作中の様子。
帰国後はオーダーメイドのジュエリーデザイナーとして、8年ほどフリーランスで活動した。顧客の自宅へ伺い、打ち合わせを重ねて、世界に一点しかないジュエリーを作る仕事だ。
顧客が話してくれるようであれば、日々の生活習慣やちょっとした癖など、突っ込んだ質問もする。他にも肌の質感や乾燥・潤いの度合い、関節周りなどを細かく目視して、ディティールを微調整しながら作っていく。
「オーダーメイドジュエリーを作る醍醐味はそういうところなんです。
お客様の人生に寄り添いながら、なかなか聞けないお話も聞くことができる。その上で、その方のためだけの一点物を作れる。これほど幸せなことはありません」
オーダーメイドジュエリーという言葉を口にするときの脇島さんは、心から満たされている表情になる。