すこし前、ネットでギャルブランドのキャミソールを買った。パッド入りの、1枚でそのまま着られるやつだ。洋服は9割がた試着してから買うのだけれど、バーチャルモデルの女の子が派手なキャミにローライズのデニムを合わせている写真をインスタで見た深夜、かわいい! と興奮して即注文した。
届いたキャミソールはピアノの鍵盤を覆う布みたいな深い赤で、身につけていたTシャツとブラジャーを脱ぎ捨ててそれを着てみると、思っていたよりも生地に厚みがあった。頼もしい。
鏡の前に立って初めて、背骨の2/3が見えるくらいに背中がガバッと開いていることに気づく。しまった、といつもなら思うのだけれど、私はこの夏をグッドなバイブスで乗り切ろうと決めていて、グッドなバイブスの定義のなかには「遠慮せずに肌を露出する」というのも含まれているので、むしろ、いいぞいいぞ! と思った。
■「エロいなって思ったら、どうすればいい?」
大学生のころはショートパンツが好きで、ポケットの裏の生地が見えるくらい短いデニムショーパンをしょっちゅう履いていた。
当時は短めのボトムスが流行っていたこともあってそこまで浮いたりはしなかったけれど、Tシャツにショートパンツでキャンパスを歩いていると、ときどき男子学生や男性の教職員から、「目のやり場に困るから……」