グラスにこだわっておいしく嗜む、大人女子の “家飲み” 作法
まだまだ日中は暑い日が続きます。とはいえ暦の上では、もう秋。夜になれば心地よい風も感じられるようになりました。部屋に風を通しながら、お気に入りの本といただく冷たいビールや日本酒、私にとって最高に贅沢な時間です。さて、そんな贅沢な時間にいただくお酒(お酒でなくても)は、ちょっといいグラスで飲みたいもの。
SHUKI©松徳硝子
花街文化に一役かった江戸硝子から生まれた
お酒をおいしく飲める“うすはり”グラスここ数年、私は松徳硝子の
うすはりグラスを使っています。薄く吹かれたガラスは、口当たりや手馴染みのよさ、また氷があたる涼しげな音など、五感を刺激するグラスでお酒がさらにおいしく感じられます。
ただし、お酒がすすみすぎる危険性をはらんでいますが…
『江戸な日用品』(平凡社刊)/撮影・喜多剛士
うすはりグラスを手掛けているのは、東京は下町・錦糸町の
松徳硝子。大正11年に手吹きの電球用ガラス工場として創業。時代とともに、今に受け継がれる手吹きのガラス食器の製造工場へと切り替わりました。電球の製法で培った薄吹き製法に磨きをかけて、新たな商品を生み出していきます。
工場内の様子
そのひとつが
江戸硝子と呼ばれる、江戸の花街文化に一役かった「一口ビールグラス」。そして江戸硝子から発展させて「うすはり」が生まれました。ビールグラスはもちろん、日本酒の猪口やワイングラス、また徳利やデキャンタなど酒器の種類も増えて、多くの人に愛されるシリーズになっています。
『江戸な日用品』(平凡社刊)/撮影・喜多剛士