仕事に就きやすい環境がある! キャリアにがつがつしないオーストラリアママたち
子どもを持つ女性が日本で働く厳しさは、「保育園落ちた日本死ね!!!」と書かれたブログにも色濃く表れています。保育園だけの問題ではなく、子どもがいるという理由だけで採用されないこともしばしば起こります。そこで、今回はオーストラリアで働く女性たちの働き方と周囲の環境や協力体制についてご紹介したいと思います。
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オーストラリアの仕事事情
オーストラリアでは、雇用の形態として大きく分けて下記のように3つの区切りがあります。
・フルタイム(日本での正社員に近い)
・パートタイム(日本での契約社員に近い)
・カジュアルワーク(日本でのアルバイトに近い)
大きく3種類の雇用形態がありますが、すべての形態でスーパーアニュエイションと呼ばれる企業年金が支払われます。日本では、企業と本人で半分ずつ支払いますが、オーストラリアでは本人の負担なく、給料の10%分を企業が年金用の口座に振り込みます。
仕事内容が同じであれば、男女間での格差はなく、同じ賃金が与えられます。また、雇用主は土曜日の出勤は25%増、日曜日、祝日に出勤する場合はダブルペイと言って、時間あたりの賃金の2倍を支払う義務があります。
こういった事情から、日本でいうところのアルバイトの形態でも生活に十分な賃金を稼ぐことができます。
働く女性に有利な環境
職場では、小さい子どもがいる若い女性に対する理解が深く、特にサービス業では「お店が暇になってきたから早めに上がっていいよ」と柔軟に対応する上司が多く見受けられます。
日本でいう「マタハラ」はほとんどなく、子どもを持つ女性への理解と尊敬があります。時短勤務に対しても、「あの人だけ優遇されている」とやっかむ人はほとんどいません。
子どもを預ける場所としては、「チャイルドケア」という場所が街中に多くあります。また、自宅での保育を請け負う子どもを持つ元保育士の女性も多くおり、女性が働く環境を与えています。
保育士になるためには、警察が発行する「無犯罪証明書」を提出する必要があり、昨今増えている保育士やベビーシッターによる虐待や犯罪への抑止政策がとられています。
そのことで、子どもたちを預ける女性たちにも安心感があります。
また、オーストラリアでは、両親と近所に住む場合も未だ多くあり、積極的に子育てに関わっています。くわえて、パートナーとなる男性は時間が許す限り、職場まで車で送り迎えをしたり、休みの日には子どもの面倒をみたり、家事を分担する協力的な人が多く見られます。