連載記事:貯金感覚で始める3000円投資生活
生活カツカツから貯金のできる家計に見直す方法【貯金感覚で始める3000円投資生活 Vol.4】
■月収の7.5ヶ月分は、まず「貯金」
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今回の連載では、「月々3000円」という無理のない金額で、金融商品への投資をスタートすることをおすすめしていますが、本来は、支出を管理して、「強い家計」になってきたなと感じてから、「投資」を視野にいれます。
では、投資というのは、家計全体の中で、どれくらの割合、するものなのでしょうか?
「収入を100とした時、『貯金15%』、『金融商品への投資や自分や家族への
投資10%』となるのが理想です」(横山さん)
さらにつっこんで、「「貯金」と「投資」の線引きはどこにあるのでしょうか?」。ここで気になるのが、貯金の目標額です。いくらに設定したら良いのでしょうか?
横山さんはいいます。「
貯金は、『目の前のピンチを切り抜けるためのお金』です。私はいつも家計相談に来られたみなさんに、『最低でも、使うための貯金(月収1.5ヶ月分)と、おろさない貯金(月収6ヶ月分)を持っていてください』」と、お伝えしています」。
<「使うための貯金」「おろさない貯金」>
●使うための貯金
生活費がたりなくなったときや、ちょっとした予定外の出費などに対応できるようにするためのお金
●おろさない貯金
病気やケガ、突然の退職などにより万が一収入が途絶えても、当面生活できるようにするための「生活防衛資金」
出典:『はじめての人のための3000円投資生活』(横山光昭著/アスコム刊)より抜粋
「本当は、おろさない貯金は6ヶ月以上あるのが理想ですが、まずは月収7.5ヶ月分の貯金をつくって欲しい」とのことです。反対にいえば、「3000円投資生活」を始めるにおいて、
「投資」を本格的に視野にいれるのは、
「月収の7.5ヶ月分の貯金」ができてからということになります。
■家族マネー会議のすすめ
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この記事を書いている私自身、投資を始めてみて思うのは、「キリがないな」ということ。ある意味、不労所得を得ることもあるので、投資スイッチが入ってしまうと、「もっと、もっと…」というような欲がわき起こってくるのです。
横山さんは言います。「
投資をする目的やゴールをはっきりさせておきましょう」。目的やゴールがはっきりしている方がモチベーションも上がるし、「今月は少し余裕があるから、無駄使いせずに貯金や投資にまわそう」といった気持ちにもなるため、成果に大きな違いが出ます。
もし、
「お金がないと不安」といった漠然とした不安から貯金や投資を始めてしまうと、いくらお金が貯まり、お金が増えても、不安は拭いきれません。そうなると、常にネガティブな気持ちでお金に向き合うことになり、貯金や投資が楽しく感じられなくなります。
そんな「事態」を避けるために、横山さんがおすすめしているのが、
「家族マネー会議」。
子どもたちの要望をとりいれながら家族の価値観の共通化を図り、家族全員で楽しみながら、少しずつ節約を開始して、余ったお金を、貯金と投資に回していくのです。
この記事を書いている私自身、横山さんのご提案に従って「家族マネー会議」を開くことにしました。毎週日曜日、3人の息子たちは「今週の経費精算」をします。
経費として精算できるのは、「食費」「文房具」「書籍代」。経費の一覧表を家族みんなで見ながら、中学生の次男に「ジュースを毎日買っているけれど、これは経費では出せないね?」とか、高校生の長男に「おなかすく時期だから、この学食で買ったハッシュドポテトは経費で出すよ」などという会話をします。「家族マネー会議」を開くと、家族の価値観の共通化ができて楽しいです。
次回は、「ムダになる投資vs.成功する投資の違いは?」です。
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