連載記事:「崖っぷち家計」脱出法

お金は「いくら」あれば安心? 貯まらない人の失敗パターンとは【「崖っぷち家計」脱出法 Vol.1】


■「いくら」を具体的に考えるには

では、どうすればいいのでしょう? 答えは、いたってシンプルです。
お金は、「いくら」あれば安心ですか?
この、「いくら」を具体的に考えてみるのです。

人生でかかるお金の全体像をイメージしやすいように、「生涯年収のイメージ図」を作成してみました。まずはこちらをご覧ください。

会社員の場合、生涯年収は限りがあります。ですから、その範囲内で、人生のイベントの費用をまかなう必要があります。これをイメージできるかどうか? ここは、とても大切なところです。

●生涯年収のイメージ図
「崖っぷち家計」脱出法

出典:楢戸ひかる「お金のリビング」テキストより抜粋



「生涯年収のイメージ」の図を頭にいれた上で、私が実際にやったことは、「未来のわが家年表」を作って、年ごとのイベントを書き出してみることです。


あるお金のプロが言っていました。「豊かさとは、やりたいときに、やりたいことができること」だと。言い変えれば、人生イベントにかかるお金の算段ができていて、日々の生活が回っていれば「豊か」なんです。

このことから、私は、漠然としたお金の悩みを解決するスタート地点は、『未来のわが家の年表』を書いてみること」だとご提案しています。
「崖っぷち家計」脱出法

私は、毎年1回、「未来のわが家年表」を見直ししています



■結婚、出産の早い段階で考える


「崖っぷち家計」脱出法

© Andrey Popov - stock.adobe.com


私は、毎年1回、「未来のわが家の年表」を見直しして上書きしてきました。そして、こう感じるのです。「『未来のわが家の年表』は、人生の羅針盤になる」と。

たとえば、「家をどこに、いつ買うのか?」「子どもの教育は、公立にするのか、私立にするのか?」…。大切なことは、そういったことを、家庭運営の早い段階で「考えてみる時間を持つこと」です。

私も結婚して最初の10年(現在、結婚20年目です)、家計管理のやり方がわかりませんでした。その10年の、暗い海をさまよっている感じったら! それは、羅針盤を得て航海しているいまとは雲泥の差の気持ちです。

こんな体験を経て、「主婦は、家庭の経営者。
経営者が、会社の未来のヴィジョンを持つことは、とても大切」と思うようになりました。

次回は、「住宅ローン、教育費…「貯金しなきゃ!」と、焦る前にすること」です。「未来のわが家年表」の書き方をご紹介します。
■楢戸ひかる プロフィール
HP「主婦er」を通じて、「これからの主婦の在り方」を発信中。
吉祥寺の人気カフェで、マネーライター歴20年の経験を生かした「お金のワークショップ」を開催しています。
楢戸ひかるのワークショップお金のリビング

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