帰宅恐怖症とは? 家に帰るのが怖い夫と、妻ができること

目次

・帰宅恐怖症とは? 誰でもおちいる怖い生活パターン
・夫たちの帰宅恐怖症が増えている背景
・帰宅恐怖症になる夫…その理由は?
・夫が帰宅恐怖症に!? 妻の体験談
・帰宅恐怖症の夫、妻ができることは?
・帰宅恐怖症の夫に効くのは「期待しすぎないお願い」
帰宅恐怖症とは? 家に帰るのが怖い夫と、妻ができること

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仕事が早く終わったのに、家に帰ろうとすると足取りが重くなる。帰宅時間を遅らせるために飲み屋を何件もはしごする…。こんな生活におちいっている人のことを「帰宅恐怖症」と呼ぶそうです。

この帰宅恐怖症、どのようにしてなってしまうものでしょうか。今回は、帰宅恐怖症の原因と心理状態、周囲ができることについてお話していきましょう。

■帰宅恐怖症とは? 誰でもおちいる怖い生活パターン

実は、帰宅恐怖症は病気ではありません。「用事はないけれど帰りたくない」と家に帰らない人々のことを分かりやすく名前づけしたもので、治療法もお薬もありません。

昔は、帰宅恐怖症という言葉はなかったように思います。
耳にするようになったのは、ここ最近のことではないでしょうか。

その理由のひとつとして考えられるのは、団体や企業が残業時間の軽減を推奨し始めたこと。そのため、夫は残業なしで家へ早く帰れるようになったはずなのに、「やった! うれしい!!」と意気揚々とするでもなく、どんどん家から足が遠のいてしまうようになりました。一体、どうしてなのでしょうか?

■夫たちの帰宅恐怖症が増えている背景

以前は、男性が生活を支えるために外で働き、女性は家庭を守るといった役割分担がきっちりできていましたが、現在は女性の社会進出も進み、共働き世帯が右肩上がりに増加しています。

そのため、以前のような役割分担があいまいになり、夫婦で協力することが必要になってきました。

しかし夫はどのように家事育児に関わっていいのかわからないため、妻もうまくサポートできないために、妻は常に不満を抱えてしまう…。

さらになんとか気をまわして、妻をサポートしようと行動に出ても文句を言われ、かといって何もしないでいても文句を言われ、どうしたらいいのか分からない状況に陥ってしまいます。

夫は妻の不満をどうにか解決したいと思いながら、女性特有の感情や行動がいまいち理解できず、夫は戸惑い、そのうち「自分の居場所がない」と感じて、家から足が遠のいてしまうのです。


■帰宅恐怖症になる夫…その理由は?

帰宅恐怖症とは? 家に帰るのが怖い夫と、妻ができること

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残業が減れば、夫の帰宅時間は自然と早くなります。夫婦や家族で過ごす時間が増えるのは、妻にとってもうれしいことです。けれど「いつの間にか、また夫の帰りが遅くなってきた」「仕事は早く終わっているはずなのに、どうして?」と感じたことはありませんか?

それには理由があります。

例えば、帰宅時間が早くなり、家で過ごすことが多くなった夫。そんな夫に対して、あなたは「邪魔だなぁ」と思ったことはないでしょうか? あるいは、ヒマそうな夫に皿洗いを手伝ってもらったけれど、汚れが落ちていなくてやり直してもらったり、一方的にその日あった出来事を早口でまくしたてたことはいないでしょうか?

夫側の視点で想像してみましょう。「早く家でくつろぎたい」と帰ってきたのに邪魔もの扱いされ、家事を手伝っても文句を言われ、玄関にはいって早々「聞いて! 今日ね…」と話しかけられていたとしたら?

帰宅恐怖症になってしまう夫は、えてして「良い人」である場合が多いです。「妻の話を聞いてあげたい」「できるだけ家事や子育てをやりたい」と、可能な限り妻の気持ちに応えてあげたいタイプです。

でも、家族の都合やペースに従い、合わせていきたいと思う一方で、自分自身は癒されず、家族からのプレッシャーでくつろぐ時間が持てないことに疲れてもいます。
それが、帰宅恐怖症の原因の一つといえるでしょう。

妻や子どもの期待に応えることで生じる「疲れ」を回避するため、家にいる時間をなるべく短くしようと、自然と帰宅時間が遅くしてしまうのではないでしょうか。

■夫が帰宅恐怖症に!? 妻の体験談

「子どもが生まれてから、家事育児と仕事との両立に追われているなかで、こちらも疲れているのに、自主的に手伝ってくれる姿勢もなく、なおかつ育児の相談をしても、耳から耳に抜けていくように全く話を聞いてくれなかった夫。

さらに夫ばかりが自分の時間が持てて、私ばかり仕事に家事に育児に負担がかかってくるのは不公平だという気持ちに支配されるようになりました。

しかし夫からしたら、いつも不満そうな私の機嫌を直す術がわからず、悩んでいたのかもしれません。


何回か話し合いを試みるも、喧嘩別れになるだけで、だんだん気持ちがすれ違うようになり、気づいたら夫が帰宅時間を遅らせ、家にいない時間が増えるようになっていました」(30代 女性)

■帰宅恐怖症の夫、妻ができることは?

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早く帰ってこない夫には「どうして早く帰ってきてくれないの?」「少しは家事育児を手伝って」という不満もあるかもしれません。けれど、こうした気持ちを声や態度に出してしまうと、目には見えない大きなプレッシャーを夫に与えてしまいます。本当は妻の力になりたいと思っている夫。けれど、そのやり方がよく分かっていないのです。

そこで、夫が早く帰宅した時には「ねえ、聞いて」とすぐに話しかけるのはやめ、まずは1人でゆっくりできる時間を30分~1時間くらい持たせてあげましょう。夫が、仕事モードから家モードに切り替えるのには、少し時間が必要だからです。

おすすめなのが「お風呂」です。夕飯の前にお風呂に入ってもらうようにすれば、必然的に1人の時間をつくってあげられるでしょう。
長風呂しない夫には「良い入浴剤を見つけたから入れておいたよ」などと声をかけ、入浴時間をのばしてあげるのも良いですね。

帰宅後すぐに1人の時間をつくることで、夫の頭は仕事モードから家モード、緊張からリラックスへと自然と切り替わり、くつろぎの時間を手に入れることができるはずです。

■帰宅恐怖症の夫に効くのは「期待しすぎないお願い」

夫が帰宅恐怖症になっているかも…と感じた時には、「1人の時間を持たせる」「プレッシャーを与えない」に加え、夫婦間に“ゆるみ”を持たせることを意識してみると良いかもしれません。

例えば、手伝ってほしいことを言葉で伝えると、どうしてもトゲが出てしまうという妻は、ホワイトボードなどを活用してはいかがでしょうか? 「手伝ってほしいことリスト」を書き、“見える化”する方法がおすすめです。

夫はこれをチェックして、やり終わったことは消していくなどの流れを作ると、プレッシャーを感じにくいようです。一方、妻はやってほしいことを角をたてずに確実に伝えられるので一石二鳥ですね。

夫に聞いてほしいことがたくさんある! という人は、自分だけの時間を今より持つようにしてみてはいかがでしょうか? 夫以外にも楽しく話せる人は、きっとほかにもたくさんいるはずです。そんな誰かとおしゃべりして、今の自分の気持ちを夫以外にも開放してみましょう。


帰宅恐怖症の原因がわかれば、解決法もみつかります。「1人の時間を持たせる」「プレッシャーを与えない」「夫婦間にゆるみを持たせる」を心がけて、夫が「早く家に帰りたい」と思えるような家庭つくりを心がけてみましょう。

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