連載記事:入浴のお悩み解決! 知っておきたい「お風呂の魔法」
「ゆっくりお風呂につかりたい!」心も体も冷え冷えママに「分浴」のススメ【入浴のお悩み解決! 知っておきたい「お風呂の魔法」 第1回】
■子どもがぐっすり寝てくれる「ぼんやり照明&ゆったり歌」
――分浴するためには、子どもの寝かしつけもスムーズにできないと難しいですね。小林さんが実践されている方法はありますか?
小林さん:もともと浴室は転倒予防などのために、明るめの照明が設置されていることが多いですね。でも、寝る前の子どもにとって、浴室の照明は光の刺激が強すぎるのです。
また、子ども目の水晶体は澄んでいて、光をダイレクトに受けてしまいます。ですから、私が親子一緒にお風呂に入るときは浴室の照明はつけず、脱衣所の照明だけつけるようにしています。
もし、それでは暗くて不安、危険ではないかといった心配があるようなら、照明を昼白色ではなく、少し暗めの落ち着いた光を放つ電球色に変える、浴室の電気がふたつあるなら、ひとつに減らすだけでもいいと思います。
あと、睡眠の儀式ではないですが、入浴中は落ち着いた声でゆっくりと、いつも同じ歌を歌ってあげるといいでしょう。私の場合は「森のくまさん」を歌ってあげています。
そして「もうそろそろ、おねんねだよ~」と伝えると、7カ月の息子も「もう眠るんだな」と分かるようで。入浴後は水を飲んで、すんなり眠ってくれますね。
■「2回もお風呂に入るなんて」夫にイヤミを言われたら!?
――2回もお風呂に入ることで、夫からクレームが…といった声も聞こえてきそうです。そんなときはどうしたらいいでしょうか?
小林さん:頭ごなしに「私は疲れてるんだから!」って言っても、「俺も疲れてる」って返事が帰ってきそうですよね(笑)。
男性は論理的だから、分浴の必要性を筋道立てて話してみてはいかがでしょうか?
例えば、「子どもと一緒にお風呂に入っただけだと寝るときに冷え切っちゃう。だから最近、カゼを引きやすいの。私が倒れたら大変でしょ」と言ってみるとか。
あとは、「最近あなたにイライラしたり、当たっちゃったりしているのはよく眠れていないから。
認知機能が低下しちゃっているみたい。でも、あなたのことも大切に思いやりをもって接したいし、おいしいごはんも作りたいし。やさしくいるためにもお風呂に入らせて」と伝えれば、分浴をいやがる旦那さんはいないと思いますよ(笑)。
子どもが小さいうちは、「ひとりでゆっくりお風呂につかる」なんて、夢のまた夢のように感じているママは多いでしょう。
小林さんが推奨する「分浴」なら、今日からでも取り入れられますね。心も体も冷え切ってしまうこの季節、ぜひ試してみてください。
次回は、巷で信じられている間違った入浴法を正し、よりリラックスできる、キレイになれるお風呂術をくわしくご紹介します。
参考資料:
※:上村 佐知子ら『簡易脳波、深部体温と遠位・近位皮膚温から見た温泉浴の睡眠への効果, 不眠研究』112 – 117、2012
参考図書:
『ぐっすり眠れる、美人になれる! 読むお風呂の魔法』(主婦の友社)
ダイエット、体質改善に効くお風呂習慣から、忙しいママのための入浴テクニックまで。
1児の母であり、ナイトケアアドバイザー、睡眠改善インストラクターである著者の小林麻利子さんが指南しています。
QOL爆上がり! アラサーOLが無印良品で「買ってよかった」と思うアイテム5選