■前回のあらすじ
夫のありがたみを感じる一方、心と体は夫を「許せない」と拒否。もう一度夫とやり直すことになればその気持ちに蓋をしなければならない…、そんなことを考えている時、実母からも夫との再構築について提案されたのでした。
実際に経験しているからこそ、言葉の重みが違うのだとこの時改めて感じました。私自身は苦労らしい苦労を感じた事はありませんでしたが、母親の立場としては「子どもに苦労をかけてしまう」と考えてしまう気持ちもよくわかります。
Yさんや他の職場の人たちからも「離婚はしない方がいい!」とよく言われました。「子どもには父親がいた方がいい!」「子どもが可哀想!」「母親1人で子育てなんて今の状態でも仕事休みまくってるのに無理に決まってる…」など。実際、その立場に立ってみないとわからないこともあるのではないかとモヤモヤしていました。
ママ友さんや親しい人たちは逆に「離婚した方がいい」という人が多かったです。私も最初は離婚一択だったので、どちらかというとこちらの意見を聞いていました。私がものすごく苦しんでいたのを間近でみてくれていたので、私ときぃを傷つける夫は、親しい人たちからしたら完全に悪でした。
離婚経験者である母から「再構築」という言葉を聞いたとき、最初はなんでそんなことを言うんだろうと驚きました。自分の娘を傷つけた人との再構築を提案することに、あまりいい思いはしないんじゃないかなと…。でもそれは、私の考えが変わってきたのに気づいたから、そういう提案をしてくれたのかとも思いました。
最初の浮気発覚後、再構築したときに、自分でまた夫とやり直していくと決めたのだから、過去の事を責めたりちくちく言うのはやめようと決めていました。許せないのなら離婚すれば良いと思っていたからです。
でも今回、母や周りの人たちの考えや助言をもらって、私なりに「再構築=許す、ではない」という答えに辿り着きました。あくまで私の考えです。
再構築は本当に多種多様でそれぞれの夫婦の形があるので、誰かがこう言ったからこう、ああ言ったからこう! ではなく、誰でもない自分自身がそう思ったのならそれが正解だと私は思います。
こういう風に思えるようになったのは間違いなく母の言葉のおかげでした。いろいろな意見があるのだから、一つの言葉に縛られ「そうなんだ」と決めてしまうのはよくない、と今の私の教訓にもなっています。
次回に続く 「され妻なつこ」は22時更新!