(ア)かわいがり、いつくしむ。心から大切に思う。
(イ)(特に男女間で)相手を恋い慕う。「—・する人と結ばれる」
(ウ)物事を強く好む
(出典:『岩波 国語辞典 第八版』岩波書店)
「慈しむ」に代表されるような、かわいがり心から大切に思うという意味から、異性に抱く特別な感情、そして「山登りを愛する」というような「格別に好んでいる」状態を表すまで、比較的幅広い用途があります。
また、「愛する」にも「愛情を注いで、大切にする」という意味合いがあるので、「慈しむ」は「愛する」の中に含まれる1つの表現と捉えることができるでしょう。
◇使い分けのポイントは「対象が自分より弱いものかどうか」
「慈しむ」と「愛する」の使い分けのポイントは、大切に思う対象が自分より弱い立場のものか、目下のものかどうかです。そのため、子どもやペットであれば「慈しむ」、恋人や自分より年齢が上の家族などに対しては「愛する」を用いるのが適切でしょう
また、「愛する」と表現できるもののうち、特に「かわいがる」という意味合いが強いシーンでは、「慈しむ」を使うとニュアンスがより伝わりやすくなるといえます。
どちらを使えば良いのか迷うシーンでは、幅広い意味合いを持つ「愛する」