気の毒な思いが含まれる場面では、「慈しむ」よりも「いとおしむ」を使うとよりニュアンスが伝わりやすくなるでしょう。
■「愛する」の類語
次に「愛する」の類語について見ていきます。
◇(1)「愛でる」
「愛でる」は、愛して大切にする、賞美するという意味の言葉。
ほれぼれしながら鑑賞することの意味合いで用いられることもありますが、古語に由来する文語的な表現のため、小説など文章の中で使われることが多いようです。
◇(2)「ほれる」
「ほれる」は、心奪われうっとりするさま、夢中になり他のことを忘れ去るさまを意味する言葉。
恋愛対象以外にも、「あの人の気性にほれた」など、感心して心惹かれるさまを指すこともあります。
◇(3)「好む」
「好む」は、気に入ったものを味わい楽しむこと。
「愛する」よりも、単に興味が強い、気に入っているということを表現したい場面では「好む」を使うと良いでしょう。
■「慈しむ」は「自分より弱いものへの愛情」、「愛する」は「幅広いものへの愛情」
「慈しむ」と「愛する」には、どちらも「愛情を持って大切にする」という意味があります。「愛する」