あまりにも悲しい恋愛成就。うそと秘密の板挟み【君が心をくれたから#3】
雨は太陽に「好きな人がいる」とうそをつき、これを一生の思い出として生きていこうと決意します。
■身を引くことは本当に太陽のためになるのか
いろんな感情に追い込まれてしまった雨は、同級生の望田(白州迅)に五感を失うことを漏らしてしまいます。
太陽にはもちろん、祖母にも言えなかった五感のことを言えるのは、近すぎない距離で、何も思い入れがない相手だからなのでしょうか。
「こんな自分と一緒にいても太陽くんは幸せじゃない」と考える雨ですが、本当は太陽が決めるべきことのように思います。責任を感じさせ、面倒を見る義務を負わせてしまうのは本意ではないので、太陽の命と引き換えに五感を失った事実は伏せるとしても、全てを背負ってでも雨といたいかどうかは太陽が判断すべきです。
ましてや今回の場合、太陽のために五感を失ったわけですから、それを込みで雨と一緒にいるか彼に選択してもらうことは不自然ではありません。
でも雨にとっては彼の命を救ったことは、大好きな人と一緒に過ごせる時間を延長したかったのではなく、ただ、太陽に元気に生きていてほしかっただけなのですね。太陽にうそをついたことで、太陽との思い出を作れる、残された短い時間すら放棄してしまった雨。
これから二人の関係はどうなってしまうのでしょうか。
(やまとなでし子)
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