くらし情報『疲れた心にじんわり刺さる。吉本ばなな『幸せへのセンサー』から学ぶ“幸せの本質”』

疲れた心にじんわり刺さる。吉本ばなな『幸せへのセンサー』から学ぶ“幸せの本質”

ということ。周囲に気を使うことを美徳とする日本人の感性を肯定しながらも、自然と「自分が嫌なこと」を避けることができるようになることだ。

「いや、それってどういうことよ」と私も最初は思ったのだが、読み終わると自然とスッキリしている。あと、泣いた。すごく感動的な教えが書いてあるわけではないのだけど「人間って、こんくらいでいいんだな」と思えて、生きていくためのハードルが低くなったような気がして泣いた。

吉本さんの文章はすごく、自然なのだ。過度に誰かに何か教えようとしていない感じがする。彼女の独り言を盗み聞きしているような、そんな感じだ。
本の中のたとえ話の一つに、現代のSNSについての話があったのだが、投稿で流れてくる知らない誰かの「伝えたい!」という思いにも、疲れ果てていたのかもしれないと気付いた。

ある意味、自己啓発本もそういうものだ。啓発本を手に取る時、人は何かに傷ついて弱っている時なので、本も著者も「君を助けるよ!」と言わんばかりにライフハックをたくさん教えてくれるのだが、よく考えたらそういうものも疲れる。誰かに話を聞いてほしいし、言語化してほしいから啓発本を読んでいるのだが、たいてい教えてくれるハックの中に「そんな考え方できたら苦労してないっつーの」

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