2015年9月24日 20:30
ソウル・シンガーNao Yoshiokaが歌う理由--「音楽と向き合うことで奇跡の瞬間に出会えるから」1/2【INTERVIEW】
でも、音楽と向き合っていると、時々、奇跡の瞬間に出合えるんです。そして、その瞬間に、「私はなんて素晴らしい世の中に生きてるんだろう」「この世界はなんて美しいんだろう」って感じます。それは、自分が生きている世界に感謝できるというか、本来の自分に戻れるような感覚です。きっと、本当に音楽が大好きな人はみんな持っている感覚だと思うのですが。美味しいご飯を食べたときに「生きててよかった」って思うのと同じように、すごく新鮮な瞬間です。自分はそういう瞬間を追い求めて生きている気がするので、「なぜ歌うのか?」という問いに対する答えはそれかなって。
――幼い頃から、Naoさんの中にはそういう感覚があったのでしょうか?
小さい頃は何も考えていなくて、ただただ音楽が好きでした。私は、父がインテリアコーディネーター、母がドレスデザイナー、姉は2人とも絵を描いている美術一家に育ったんです。
特に母は、芸術に対して確かな価値を見出していて、芸術って素晴らしいということを、幼い頃からずっと私に教えてくれていたので、その影響は大きいと思います。そんな家庭に育ったこともあって、高校生くらいまでは「漫画家とかキャラクターデザイナーの道を歩むんだろうな」