長く守り伝えられてきた“もの”に宿る美、ブランドPR関根千園の骨董コレクション【INTERVIEW】
骨董品屋さんを巡っているとき、私、すごくアクティヴになるんですよ。飲まず食わず休まずに動く!
―主にヨーロッパの骨董品を蒐集なさっているとうかがいましたが、いつの頃から始められたのですか?また、そのきっかけなどはご記憶でしょうか?
たしか30歳を過ぎた頃だったでしょうか。フランスで色々な方のお宅に遊びに行くようになり、ものに対する価値観の違いに影響されたことが大きいと思います。日本では、ものは新しくてピカピカな方が良いとされますけど、あちらでは、だいたいどのお宅も、全く違うテイストの古い家具などを上手く合わせて使っています。古くても普遍的な美があるものをとても大切に守り伝えていく価値観があるんです。
―長く守られてきたものを大事にする文化があるのですね。
私は思うのですが、1800年代末から1900年初期の頃にフランスで作られた骨董品が、100年たった現代の人々にも美しいと感じられる…これはすごいことなのではないでしょうか。長い年月を経て、それでも美しいと思わせてくれるものに、私は興味があります。
古いものが今に残っているというのは、大切にコレクションしてきた人がいるからであり、私も素敵なもの、美しいものを次の世代にバトンタッチしていきたいと思っているんです。