2016年6月5日 08:00
ポール・スミスの頭の中を疑似体験!世界に愛されるファッションはこうして生まれた【Report--2/2】
とにこやかにコメントするポール。デザインスタジオを再現したブース型紙からスワッチまで、そっくりそのまま再現したデザインスタジオからは「クリエーションがどんな環境の中から生まれるのか」をまっすぐに伝えたいという意図が汲み取れる。ここに展示されるパソコンには次々と映像が映し出され、テーブルに置かれたラジオからは音楽が流れてくる。まさに、このスタジオでスタッフとポールたちが動き出しそうな程にリアルに再現されたスタジオ。この雰囲気の中からポール・スミスのクリエーションが生まれてきたのだという思いに駆られるブースで、前述のデヤン館長もお気に入りのブースだという。■ 世界に広がるポールのクリエーション展覧会も終盤に近づいてくると、ポールの頭の中から紡ぎ出された具体的なシェイプを持った展示へと遷っていく。「一つとして同じ店舗はない」という、世界各都市のポール・スミスのショップの外観や内観、またショップデザインにおいて大事な役割を果たす、床材やモチーフなども合わせて展示されている。そして、最後のブースにはファッションデザイナーであるポール・スミスの手腕を余すことなく詰め込んだ洋服が展示される。
かつて礼服を仕立てるテーラーで学んだポールが大切にする仕立ての技術が伝わるアイテムもあれば、ポールが大切にしている「シンプルな中に特別な何か」