くらし情報『「二人三脚で金属と人生を歩む」鎚起銅器職人・渡辺和也【新潟の旅】』

「二人三脚で金属と人生を歩む」鎚起銅器職人・渡辺和也【新潟の旅】

という言い方は違いますが、あえて金属の色むらを消さずに残してもらったり、手作業による1つ1つの模様の変化をよしとしたりなど...素材を選定する阿部好世さん。渡辺さん: 言いたい事は分かりますよ、綺麗とか汚いとは言いがたい表現というか言葉にならない感じがあるんですよね。100年前の鉄や鋼も金属が枯れて金味(かなあじ)が出てきます。瞬間的で、最初から最後まで100%で走り抜ける作業の鍛金には、言葉に出来ない直感的なものを作品に入れ込めたらと思っています。阿部さん: どんな時に金属を打てる、打ちたくなる気分になりますか?渡辺さん: 車も走っていない静かな夜に取りかかるのが好きです。鼻歌混じりで(笑)空の低い新潟ならではの、曇天はしょぼんとします。独立して今年の3月で10年になるのですが、思い返せばこの仕事が好きなんだと思います。好きじゃないとなかなか出来ないですよね、田園に囲まれるアトリエで一日中金物を叩いているので。
阿部さん: 金属との向き合い方は昔と今とでは変わりましたか?渡辺さん: 最初は一方向でしたね、自分から金属に挑戦するみたいな感じでした。最近は、例えば素材を擬人化するのであれば、素材が持つポテンシャルや表情を自分の技術でどう引き出してあげられるか?と考えます。

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