2020年6月11日 19:00
ポーラ美術館で、キュビスムの巨匠 フェルナン・レジェの新収蔵作品を初公開
また、レジェの作品テーマである「鏡を見る女性」に関連して、同時代にヨーロッパを席巻したアール・デコの装飾様式の手鏡や化粧道具のほか、この時期に活躍した工芸作家ルネ・ラリックのガラス香水瓶の名品と共にご紹介します。
■「LÉGER&ART DÉCO 100年前の未来」展・みどころ
今から約100年前、機械を新時代の象徴と捉える機械時代(マシン・エイジ)の到来にふさわしい、ふたつの大きな潮流がパリを中心に生まれました。純粋な造形を目指した芸術家フェルナン・レジェや建築家ル・コルビュジエによる「モダニズム(近代主義)」と、幾何学的なデザインの「アール・デコ」の装飾様式です。
レジェと同時代のデザイナーたちがそれぞれ生み出した工業製品に想を得たフォルムや、金属やガラスなど新時代の物質感の表現は、未来を志向する斬新さと力強さに貫かれています。近未来の世界を豊かに想像して創り出された「100年前の未来」の美をご堪能下さい。
(本展は「モネとマティス」展の会期中、常設展示室にて、11月3日(火・祝)まで開催します)
■作品解説
フェルナン・レジェ 《鏡を持つ女性》1920年 油彩/カンヴァス 55.6 x 38.7 cm
本作品は、鏡を示す楕円形を中心に、長い髪の女性の平面的な顔、円筒形の腕や指などヴォリューム感のあるパーツが、重力とは無関係に配されています。