くらし情報『須藤玲子の代表作「扇の舞」も国内初公開。茨城県近代美術館で茨城にゆかりのある現役作家を紹介する個展開催』

須藤玲子の代表作「扇の舞」も国内初公開。茨城県近代美術館で茨城にゆかりのある現役作家を紹介する個展開催

そのダイナミックな空間表現と多彩で豊かなテキスタイルの表情が大きな反響を呼んだ本作は、その後今年前半にスタートしたイギリスの美術館コンプトンバーニーでの展示を経て、本展へと発展を遂げてきました。

本展の展示デザイン (C)Tashiro Masafumi Design Room
本展の展示デザイン (C)Tashiro Masafumi Design Room
国内初となる今回の《扇の舞》では、204の布製の扇が展示室の床から天井を覆うよう配され、動きのある色彩のリズムとあわせて、波が押し寄せてくるような大きなうねり、流れが感じられる構成となっています。空間デザインはこれまでタッグを組んできたフランスの建築家アドリアン・ガルデールのアイデアをベースにしながら、今回は須藤自身が会場となる美術館に足を運び、そこでの空間体験を踏まえてNUNOのメンバーである上野和広と共に構成しました。また《扇の舞》日本版での初の試みとしてSoftpadによる波をテーマにした音響表現を加え、テキスタイルと音が有機的に響き合う新たな鑑賞体験の創出にチャレンジをしています。この試みはコロナ禍において作品がデジタルで鑑賞されることが日常となった今、リアルな空間展示の可能性を追求するものです。

日本文化の多義性を表現する青い扇
作品のモチーフである扇は平安時代の日本で考案され、その「すえひろがり」

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