手作業で美しく仕上げられた文字盤と針。スイス時計ブランド「ヴティライネン」
シルバー製の板の上に、伝統的な機械を用いた手作業により複雑なギヨシェ装飾(エンジンターンド装飾)を施します。文字盤厚さ0.8mmに対し、0.2mmの深いギヨシェを手彫りします。ギヨシェ文字盤の素材として18Kではなく、シルバーを用いるのはギヨシェ装飾が一番綺麗に仕上げるためです。シルバー製の板が、美しいギヨシェ装飾文字盤になるには丸4日かかります(写真の三針時計「Vingt-8(ヴァントゥイット)」の場合)。ギヨシェ装飾は25年以上の経験をもつ2人の職人が担当しています。ギヨシェ文字盤のシルバー以外にも、エナメル文字盤は18Kを用いるなど、表面の装飾に合わせてベースとなる素材を使いわけます。
針
18Kのブレゲ針は、手作業により丸みを帯びた表面に磨きが施されるとともに、先端が手作業により曲げられ有機的な曲線を描いています。18Kをベースにブルースティール(青焼きスティール)をかしめたブレゲ針が有名。
インデックス
文字盤の裏側で2本の足つきで固定された18Kアプライドインデックス。なお、インデックスや針に着色する場合はペイントではなく、ウェットサンドブラスト(湿らせた砂を用い、サンドブラストと同時に着色する手法)