パリジェンヌと開花した日本人イラストレーター【MY LITTLE PARIS2/2--Kanako】
他にも、忙しくて家の掃除も出来ない時に掃除の方を寄越してくれたこともありました。
――たくさんの人が海外に行きますが、パリに居続けられた理由は?
1個しかないです。運です!
――運を引き寄せる何かがあったのでは?
私、諦めが悪いんです。“向いてない”“駄目だなと”とすぱっとあきらめて帰る人がいると思うのですが、私は逆。
それに、野生の勘のようなものがあって、例えば、ファニーと出会った時も、どれだけ他の人に反対されても、“彼女には人がついてくる”“信頼出来る人だ”とどこかで思っていたんです。カフェで出会った彼女は、ビジネスウーマンらしくかっこいい服を着ていて、なんと履歴書を持ってきていました。「自分はこういう人間で、こんなことがやりたい」と語る彼女に、気概と誠意を感じました。その後もいろんな人に会いましたが、彼女ほど誠実な人はいなかったように思います。
――日本とパリとの違いは?
パリでは、会社を離れても、イラストレーターという立場が、社会の中で他の職業と同じ様にリスペクトされているのを実感します。それに、街にクリエーションが溢れていて、生活の中にもインスピレーションがいっぱい。