映画『光』三浦しをん原作の井浦新、瑛太、長谷川京子、橋本マナミらが演じる苛烈な人間ドラマ
テレビでも映画でも、何かを演じるということにおいて、それだけは僕の中で変わらずにありますね。
「心」ですか?
井浦:役としてではなくて、人間としての「心」。なぜなら、“役として”という概念を越えていかなければ、「心」は掴むことができないから。
現場も監督も違えば、求められることもその都度変わってくる。どんな役でも場面でも、本番では監督に“役”をみせるのではなく、「心」を見せるようにすることを意識しています。そうすれば「心」のある技術的な芝居に繋がる。でも、それがなかなかできなくて落ち込んだりもしますけどね(笑)。
瑛太さんはいかがですか。
瑛太: 相手の方の一挙手一投足すべてを感じることですね。相手の演者さんが、「今、何を考えてるんだろう」「今、どこに意識して声だしてるかな」「今、まばたきしたな」……とか。今であれば「新さん隣で足組んだな」とか(笑)。 もし、相手がいない一人の芝居なら、その空間を感じる。「この空間なら、人間はどうする?」「この空間でどうなる?」みたいな風に。
だって、基本的にどんな時もなにかしら感じ取る相手がいるわけですから。何気ないことを察して感じ取ること。