三宅デザイン事務所のものづくりを紹介する「OBI KONBU」展が六本木で開催、新作バッグの創造現場
今回の展示では、その過程を解体標本、部分的に熱プレスを加えた「OBI」テキスタイル、そしてイメージ映像などによって紹介する。
このひとつのアイテムだけでも、素材の特性が現れており、熱が届きにくい内側はジャージの柔らかさが残り、熱が直接伝わる外側にはハリと光沢が生まれている。その特性がゆえに、畳まれた長方形のバッグは、広げるとふっくらとしたシルエットへと変化する。
アイテムは、トートバッグとバックパックの2型で、それぞれ日本の伝統的な色をイメージした漆の朱、漆の黒、紫紺の3色が展開されている。
KONBU
肌触りの良い滑らかさと立体的な形状を保つ硬さをあわせもつ「KONBU」は、その絶妙な質感と鮮やかで深みのある色が特徴。これは、特殊な複数の細い糸を編み上げて大きなバッグをつくり、それを4分の1のサイズに縮ませた後に染色するという、独自の製法によって生まれたものだ。
想像しただけでも多くの時間と手間を必要とすることが分かる「KONBU」の製造工程は、最初に編み立てたバッグと4分の1に圧縮されたバッグ、そして製造工程映像を見ることでよりその惜しみない手間が感じられるだろう。また、鮮やかな全21色のカラーバリエーションにも心打たれるはずだ。