2022年1月7日 14:00
映画『白い牛のバラッド』冤罪で夫を失ったシングルマザーを巡るサスペンス
賞レースで高い評価を得るも、イラン政府の検閲により正式な上映許可が下りず、自国での上映は3回のみとなっている。
監督が主演を兼任、心理描写の緻密な表現に挑む
共同監督の1人、マリヤム・モガッダムは監督だけでなく、脚本と主演も兼任。緊張感溢れるストーリーの中で、シングルマザーとして娘を育てようと奮闘しながら、理不尽な社会に立ち向かう女性を緻密な心理描写と共に演じる。
主人公・ミナ...マリヤム・モガッダム
愛する夫を死刑で失い、ろうあの娘を育てながら必死で生活するシングルマザー。1年後に夫の無実が明かされ深い悲しみに襲われる。賠償金よりも判事に謝罪を求めている。
レザ...アリレザ・サニファル
ミナの夫の友人を名乗る男。ミナは親切な彼に心を開き、家族のように親密な関係を育んでいくが...ミナはふたりを結びつける“ある秘密”に気づいていない。
ビタ...アーヴィン・プールラウフィ
ミナの愛娘。耳が聴こえないビタは、冤罪で夫を亡くしたミナの愛を一身に受けて生活しているが、学校には馴染めず、時折嘘をついてしまい先生からも困り果てられている。学校に行くことが嫌になり、家で映画を観ることに夢中。