2021年10月24日 12:56
私たちは日々足跡を残しながら生きている 一期一会の出会いも、もしかしたら足跡になるかもしれない
想像、創造をめぐらしていた時間が、満杯になった引き出しからこぼれ出たよう。
額に納められた作品はもちろんですが、未完成のものたちも、彼が生きた証そのもの。静かに、だけど生き生きとそこにあったのです。
ものを創ることをしていれば、『何か』を残すことができます。生きた証を残すことにこだわる必要などありませんが、人はどこかにその足跡を残していくものです。
その人の本棚を見れば、何を好み、また何を考え、悩んでいたかが見えてくるかもしれません。それも証になるでしょう。
その人の言葉も、証になるかもしれません。
ひとことかけた言葉が誰かの心の支えになったのなら証になるのでしょう。
そのように考えていくと、私たちは日々足跡を残しながら生きているのかもしれません。誰かに向けたものでも、意図しているものでもなく、ただ残っていくもの。
それを後に人が足跡、証として受けとるもの。いつか時が経ち、それは波が砂浜の足跡をさらうように消えていきますが、残ったものが優しいものであればいいなと思うのです。
一期一会の出会いも、もしかしたら足跡になるかもしれない。ときどき、そんなことに思いをめぐらせます。