2022年7月31日 10:00
「ありがとう」の心が空気の震えとなって世の中に伝わっていけば、世の中は少し優しくなるのかもしれない
吉元由美の『ひと・もの・こと』
作詞家でもあり、エッセイストでもある吉元由美さんが、日常に関わる『ひと・もの・こと』を徒然なるままに連載。
たまたま出会った人のちょっとした言動から親友のエピソード、取材などの途中で出会った気になる物から愛用品、そして日常話から気になる時事ニュースなど…さまざまな『ひと・もの・こと』に関するトピックを吉元流でお届けします。
心から「ありがとう」を言えるとき
「ありがとう」という言葉が、運を好転させるための魔法の呪文のように言われた時期がありました。いいことがあればありがとう。好ましくないことがあってもありがとう。
「ありがとう」とは「有ることが難しいこと」、「めったにない貴重である」ということを表しています。
この語源を心に留めてみると、見えてくるものがあります。
何かをしてもらったり、頂き物をしたり、親切にしてもらったときに、私たちは「ありがとう」という言葉を自然に口にします。
それは目に見えるモノ、コトに対する感謝であることが多いのではないでしょうか。その幅を少し広げ、生活のあらゆる交流の場面で「ありがとう」と伝えてみる。
言葉には『言霊』が宿っていると言われます。