2022年7月31日 10:00
「ありがとう」の心が空気の震えとなって世の中に伝わっていけば、世の中は少し優しくなるのかもしれない
と言う言葉を聞いた記憶はありません。
「ありがとう」が魔法の言葉でもいいのだと思います。口に出した感謝の言葉は空気を震わせて伝わっていきます。
もしかしたら「ありがとう」の心が空気の震えとなって世の中に伝わっていけば、世の中は少し優しくなるのかもしれません。
私たちが心の底から生きていること、生かされていることのありがたさに気づくには、さまざまな経験を乗り越える時間が必要なのかもしれません。
若いということ。歳を重ねたということ。それぞれが、それぞれの人生の道程のある一点にいる、ということ。
若さはすばらしい。人生未踏のチャレンジはこれからですから。そして、多くの経験を重ねたからこそ到達できる境地があるのです。
そのとき、心から「ありがとう」という言葉と共に人生の醍醐味を味わえるのでしょう。まだまだだなあ、と自分を振り返り、つくづく思います。
※記事中の写真はすべてイメージ
作詞家・吉元由美の連載『ひと・もの・こと』バックナンバー
[文・構成/吉元由美]
吉元由美
作詞家、作家。作詞家生活30年で1000曲の詞を書く。これまでに杏里、田原俊彦、松田聖子、中山美穂、山本達彦、石丸幹二、加山雄三など多くのアーティストの作品を手掛ける。