2022年10月23日 10:00
息苦しさが残るこの世界の中で思うのは、「言葉にして気持ちを伝えることの大切さ」
吉元由美の『ひと・もの・こと』
作詞家でもあり、エッセイストでもある吉元由美さんが、日常に関わる『ひと・もの・こと』を徒然なるままに連載。
たまたま出会った人のちょっとした言動から親友のエピソード、取材などの途中で出会った気になる物から愛用品、そして日常話から気になる時事ニュースなど…さまざまな『ひと・もの・こと』に関するトピックを吉元流でお届けします。
素直な気持ちを言葉にのせて
マスクを手放せなくなって3年。野外ではマスクを外すよう厚生省からお知らせがありましたが、まだほとんどの人がマスクをして歩いています。
コロナ禍が始まった頃は異様な光景でしたが、いまではすっかり日常です。
やはり顔の下半分を隠してしまうと、表情がわかりません。見様によっては怒っているようにも、無感情のようにも見えます。
すると街全体がどこか殺伐とした雰囲気に包まれます。
目は口ほどにものを言う……と言葉の通り、目には感情が現れるものです。表情も『言葉』であり自分の『表現』なのですね。
マスクをしていても口角をあげていると、目の表情が柔らかくなります。
少しでも和らげることができたら……と思い、マスクをつけながら写真を撮るときに優しい気持ちで、口角をしっかり上げたのですが、表情のない写真になってしまいました。