2023年10月27日 10:00
「知らなかった!」 革製品の値段の差はなぜ生まれる? 老舗に聞いてみた!
独特の風合いを持ち、使えば使うほど年季が入って味が出る革製品。みなさんの中でも革製の財布を使っている人もいるでしょう。
ひと口に革財布といっても、売り場には高価なものと安価なものが並んでいますよね。
では、この値段の差はなぜ生まれるのでしょうか。
1899年に初代・山本徳太郎さんが革財布の工房を創業したことに始まる老舗『山藤』(やまとう)に取材しました。
ちなみに、『山藤』は、2代目の山本藤次郎さんの氏名の山と藤を取った屋号です。
現在は5代目の山本浩司さんが当主、代表取締役社長を務めており、伝統の技術と熟練の技で確かな製品を生み出し続けています。
話をうかがった『山藤』5代目当主・山本浩司代表取締役社長。
工程によってさまざまな工夫と苦労がある
革財布がみなさんの手に届くまでには、以下のような工程を経ています。
山本社長によれば、それぞれの工程で熟練者の技が問われ、最終的な値段に影響するとのこと。
【革財布の作業工程】
・革の仕入れ
・裁断
・箔押し
・革漉(かわすき)
・縫製
・仕上げ
・流通へ
いい皮をいい『革』にする!
まず、皮と革の違いです。原材料の牛などの皮をなめし、実際に製品に使用できるようしたものが革です。