2023年10月27日 10:00
「知らなかった!」 革製品の値段の差はなぜ生まれる? 老舗に聞いてみた!
皮の時点で、高級なものとそうでないものがあり、アメリカ合衆国、ヨーロッパ、日本など皮の産地は多様。中でも、原皮としてはヨーロッパ産が一般的に高価となっているとのこと。
いい皮は繊維が細かく目が詰まっており、これがいい革に仕立てられます。この作業も時間が掛かり、熟練者の腕が必要な作業です。
丁寧になめされて皮が革となり、ここから革製品のパーツが切り出される。
中でも『タンニンなめし』という革は、タンニン、つまり渋(シブ)を使って腐らないようにしながら3か月ほどかけて仕上げます。
タンニン革を使った財布
塩基性硫酸クロムという、化学薬品を使ったクロムなめしの革財布。
最近では、ドラムという装置でなめすものもあるそうですが、山本社長によるとやはり性急に行った場合、肌目が違ってきたり、コシが弱くなったりするのだとか。
「材料の加工段階が手作業なので、やはりその職人の趣が出るし、でき上がりの精度が変わってくる」そうです。
それぞれのパーツに最適な裁断を行う
次は、それぞれ風合いが違う革を特性に合わせて仕入れて、財布になるようにパーツを裁断。
裁断では革を見る目が要求され、革のどの部分をどのパーツに使うのかという目利きも重要となります。