2019年1月11日 16:00
「もう歌えない」晩年の美空ひばりさんが親友に明かした悲しみ
酒量が増えたもの、仕事の重圧ばかりでなく、孤独という側面も大きかったと思います」(和也さん)
退院後、ひばりさんは大好きだったお酒を断ち、復帰を志した。ファンも“不死鳥”のようによみがえる美空ひばりを期待した。
’88年12月、アルバム『川の流れのように~不死鳥パートII』を発表。年が明け、昭和から平成に時代が変わって4日目の1月11日に、『川の流れのように』のシングルが発売される。だが、ひばりさんは親友で女優の中村メイコさん(84)にこんな心境を打ち明けた。
「『とってもいい曲だけど、なんか私が死んじゃうような曲ね』と話していました。すでに“予兆”のようなものを感じていたのかもしれませんね」(メイコさん)
2月から全国ツアーが始まるが、初日から肝硬変の悪化によるチアノーゼ状態に。予定されていた全国ツアーは2回で中止となった。
「4月には、横浜アリーナのこけら落としの公演も予定されていました。ボクの初プロデュースの舞台として1年近くかけて練り上げていましたが、命には代えられないので、中止することは迷いませんでした。でもおふくろには『親子で初めての公演なのに。情けない……』と大泣きされました」