最初は生前の予定から…親に遺言書を書く気にさせる必殺技
一方、公正証書遺言は、公証役場で公証人に作成してもらったのち、役場に保存されるので、記載ミスや紛失の心配もないというメリットがあります」(外岡さん)
では、親がなかなか遺言を書いてくれない場合、「うまい書かせ方」はあるのだろうか?
エンディングメッセージ普及協会理事長で、マネーセラピストの安田まゆみさんが、「遺言を進んで書く気にさせるテクニック」を教えてくれた。
「まずはエンディングノートを、遺言を書く準備として活用しましょう。親には自分が亡くなった後のことではなく、まずは覚書として、これから先の家の修繕の予定などの日常的なことや、通帳や印鑑の置いてある場所、本籍地など、簡単に書けることから始めてもらうようにしましょう」
ノートを書くことに慣れてから、「認知症になったらどうしてほしいか」や「延命治療はどうするか」など、“終活”についても書いてもらうようにする。
「その際、『お父(母)さん自身のためなのよ』と言い添えましょう。考えをまとめて、メモ代わりに使うことが自分自身のためになることを伝えます。実際、これから先のことを考えたり、口座をまとめたりしていくなかで資産を把握していけば、自分が亡き後のことに思いが向きます。