2019年3月1日 16:00
荻原博子さん伝授「いっそ『雇用延長』はおやめなさい」
人生100年時代、60歳を過ぎても明るく生きていくためには知識が必要。そこで、定年前後のじょうずな働き方を経済ジャーナリストの荻原博子さんが教えてくれた――。
【「雇用延長」はおやめなさい!】
定年前後の会社員は、給料の減額をたびたび経験します。
まず、50代の会社員が直面するのが「役職定年」です。役職定年とは、特定の年齢になると役職から外れること。働き方も収入も、大きく変わります。
たとえばAさんは部長で、役職手当が15万円ありました。役職定年で部長職から外れると、15万円の手当はゼロに。
給料は55万円から40万円に減って、家計は大打撃を受けます(すべて月額・以下同)。
しかも、給料の減額は、老後資金にも影響を及ぼします。老齢厚生年金は、現役時代の給料の平均額を基に算出されるので、将来もらえる年金額が減るのです。さらには退職金も、予想より少なくなる可能性があります。
その後、60歳で定年を迎えたAさんは、雇用を延長して働くことにしました。すると、また給料が下がります。雇用延長では定年前の50~70%になる方が多く、なかには30%になるケースも。Aさんの給料は20万円に半減しました。