くらし情報『陛下が感激された、黒田清子さんの祭主姿』

2019年3月18日 11:00

陛下が感激された、黒田清子さんの祭主姿

になった。そして毎年4回、大きな祭典が行われるたびに伊勢神宮に足を運んできた。

’12年の式年遷宮では、池田厚子さんを補佐するため、黒田清子さんが臨時祭主になったのだが、そのときのことを語る登美子さんの表情はひときわ明るい。

「祭典の前に、黒田さんがご装束を見たいということで、私も東京に行きまして、着付けのため宮中に上がりました」

装束姿の黒田さんを囲んで、写真を撮ろうというときだった。

「お部屋に、天皇陛下がおいでになったんです。美智子皇后も」

登美子さんの頬が、ふわっと赤らんだ。長年の努力が実ったかのような喜びに満ちていた。

「陛下から、『きれいにしてくれて、ありがとう』とお言葉をいただきました。
美智子皇后もニコニコされて、とてもうれしそうでした。そして、ふと私の帯を目にされたんです。人間国宝の細見華岳さんのつづれ織の帯を締めていたんですけど、『ああ』というお顔をなさったから、おわかりになったのでしょう。この上ないお言葉を賜ったこと、そして皇后様との出来事は、私の一生の思い出です」

黒田さんは、’17年から伊勢神宮の祭主となり、登美子さんは引き続き現在もおつとめしている。

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