くらし情報『川崎殺傷事件犠牲の栗林さん「将来はお医者さん」の夢抱いていた』

2019年6月6日 11:00

川崎殺傷事件犠牲の栗林さん「将来はお医者さん」の夢抱いていた

翌日の水曜日は毎週、華子さんにチェロを手ほどきしていた日でもあった。

「夜にご自宅に弔問に訪れると、司法解剖から戻ってきたばかりの華子さんが穏やかな、眠っているような表情でマットレスに横たわっていたのです。顔にちょっと傷が残っていたようで、お化粧をしてもらっていました。僕は彼女の手を握りしめて『チェロ、楽しかったね。先生は華子ちゃんとの思い出を大切にするよ』と声をかけたのですが、彼女も答えてくれたように思います」

華子さんは3月でいったんチェロのレッスンを休止しており、2カ月ぶりの対面だったが、佐藤さんにとっても思いがけない形になってしまったのだ。

「今年1年は受験準備のためにレッスンをお休みすることになっていました。そういえば彼女は『将来はお医者さんになりたい』と言っていたこともありました」

「カリタス小学校は女子は中学校高校へも進めるエスカレーター式の学校ですので、外部受験に挑戦する女の子は約1割ほどです。音楽の道に進みたい、など明確な志望理由がある子ばかりだと思います」(神奈川県内の中学受験に詳しい学習塾関係者)
前出の佐藤さんは胸の内を絞り出すように語った。


「来年のいまごろには、志望校に合格した華子さんのチェロの音色を聴くことができるだろうと楽しみにしていました。

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