“自称イクメン夫”を辻仁成がぶった斬る!(JINSEIのスパイス!第36回)
と楽しそうにキッチンで暴れて、結局片付けるのはすべて奥様というのは本当に腹が立ちますよね。それで「俺もたまにはイクメンやるんだ」と自慢しているわけですから、たまったもんじゃありません。日本はずっと長きにわたり男性は家事をしないという風潮がありました。共働きが当たり前になったこのご時世でさえ、家事をしない夫もたくさんいます。なので、イクメンという言葉のおかげで、夫たちの意識の中に“これからの時代は男も家事をする必要性があるんだ”という気持ちを植え付けることには少しだけ成功したかもしれませんね。イクメンという言葉が定着した今こそ、この言葉の罪についてももっと議論をして、本当の意味で“夫婦平等生活”を送れるようにしていくべきなのです。イクメンで普通という風潮ができてきたので、啓蒙活動は次のステージへと舵を切りました。
そろそろ、別の言葉を作ってもいいかもしれないですね。
たとえば“トモカジ”とかどうでしょう。共に家事をやる夫婦のことをそう呼ぶのです。トモカジは家事育児の仕事をきちんと半分ずつに分けて、それぞれがやるべきことをやって夫婦の負担を減らす行動のことを指します。イクメンって、どこか“奥様のお手伝い的要素”が含まれていませんか?主婦にとっては、すごく不公平な状態だと思います。