にゃんぱく宣言反響の陰に猫保護の現状…貯金切り崩す人も
それらの施設では譲渡先を探すことになるが、譲渡の難しい猫は殺処分となってしまう。
「女性自身」の別冊「ねこ自身」でもこれまで人間の勝手な行動で命の危険にさらされる猫たちや、彼らを見守る人々のエピソードを紹介してきた。
今年2月、本誌に登場したカメラマン・小西修さんは多摩川に住む猫たちの保護活動を30年間続けている。当時、“猫たちは人間から残酷な仕打ちを受けている”として小西さんはこう明かしていた。
「蹴飛ばしたり、石を投げるなんてざらです。飼い犬に猫をかみ殺させる人や、ゴルフクラブで顎を砕く人もいました。人に捨てられた猫の多くは飢え死にしますが、生き残った猫たちもそういう過酷な状況で暮らしています。その実態を知ったときに、放っておけない、と奮起しました」
仕事のある日以外は毎日、多摩川の河川敷を妻と2人で回るという小西さん。
猫たちの治療費や餌代は、多い月で100万円近くかかることもあるという。小西さんは「ありがたいことに寄付をしてくださる方がいるので、それでまかなえるときもありますが、足りないときは貯金を崩しながらやりくりしています。物欲もないので、地味に暮らしていますよ」と語っていた。