「脱北」経験ある日本人妻が明かす「私が北朝鮮を訴えた理由」
騙して連れていった責任を北朝鮮政府には取ってほしい。最近は中国への渡航も厳しくなっているようです。ひどい状況を変えようとしない金正恩の責任も問いたい」
「守る会」の山田さんは、裁判の意義をこう話す。
「帰国事業で渡った人は、自分の意思で行ったのだから自己責任だ、という人がいます。しかし、“地上の楽園”と虚偽の説明を聞かされて、正しい判断ができなかった。そのうえ、今もなお出国が許されず、日本の家族と会うこともかないません。日本に残された家族の中には、北にいる子どもの写真を見せて脅され、拉致に協力させられた人もいます。つまり、帰国事業は“拉致問題”の原点なのです。
これを解決しない限り拉致の解決もありません」
斎藤さんは、いまの日本政府にも思うところがある。
「トランプさん頼みではダメ。日本人を助けないで誰が助けるの?安倍首相みずから、金正恩に会いに行ってほしい」
そして、最後にこう語った。
「日本に帰ってはじめて、桜を美しいと感じられた。北朝鮮にも桜はあるんですよ。でも、向うにいたら見る余裕も美しいと感じる余裕もなくて。北に残っている日本人はみな同じ気持ちのはず。一日も早く、桜を見て『美しい』と思えるような国になってほしいんです」