40周年の劇団SET 三宅裕司と小倉久寛が語る創立秘話
三宅「劇団の活動が楽しそうってことだろう?」
小倉「そうそう」
三宅「絶対、蜷川(幸雄)さんのところで灰皿投げられるのは嫌だろうね(笑)」
小倉「まあ、どうせなら楽しいほうが……(笑)。全然経験もないのにちょっと劇団とかに入ってみようかなあと思ったんです。なかでも喜劇は、騒いでバカやってるだけでいいのかなあって」
三宅「俺は大学時代にコミックバンドとコンボジャズバンドと落研をやっていて、卒業したら喜劇役者を目指そうと思っていたんだよ。でも、『日本テレビタレント学院』はつまらなくて辞めて、劇団も2つ、3つ行ったけど、自分のやりたいこととずれていた。それで、自分で劇団を作ろう、と」
小倉「当時は小劇場もたくさんあったでしょう。興味のある劇団はなかったんですか?」
三宅「行きたいと思ったのは、『東京ヴォードヴィルショー』(※1)くらいかなあ。でも、座長が福島出身なのでやめました。佐藤B作さんには内緒だけど(笑)。
東京にこだわりもあったしね」
小倉「SETって、できた当初から“ミュージカル、アクション、コメディー”の3本柱でしたよね。アクションを入れたのはなんでですか?」
三宅「そのころ劇団のメンバーとキャラクターショーのバイトでアクションをやっていたからだよ(笑)」